リレーショナル調査とトランザクショナル調査ってどんな調査?
みなさま、こんにちは!NTTコム オンラインの剣持(けんもつ)です。
NPS®調査を行っていると、リレーショナル調査とトランザクショナル調査という言葉を聞くことがあるかと思います。本日はこのリレーショナル調査とトランザクショナル調査についてお話したいと思います。
リレーショナル調査・トランザクショナル調査とは?
リレーショナル調査とは、製品・サービスの利用経験者に対して行うCX(顧客体験)全般に関する調査のことを言います。
一方、トランザクショナル調査とは、特定のCX、例えばWebを通じた申込体験やコールセンターへの問い合わせ体験などについて、顧客が体験した直後に行う調査のことを言います。
両調査の特徴の比較
リレーショナル調査とトランザクショナル調査、それぞれの特徴をまとめると以下のようになります。
※購買プロセスの途中段階の調査の場合や、一部のプロセスの評価からブランドや商品全体のロイヤルティを測定するには無理があるような場合には、推奨度を設問に入れないこともあります。
NPSの浸透状況に応じた展開
NPS調査をこれから実施しようとしている企業・組織については、まずはリレーショナル調査から着手することをお勧めします。全社的な観点、およびCX全般の視点で見て、改善すべき課題がどこにあるのかをはじめに認識しておくことが重要だからです。
リレーショナル調査により課題となるCX領域を特定できたら、その次は、そのCX領域について、具体的にどのような改善を行えばよいか、深堀の調査を行うことが有効となります。これが課題となったCXに対するトランザクショナル調査ということになります。
このように展開していくと、
リレーショナル調査→全社的な観点から見たCX課題の抽出→トランザクショナル調査によるCX課題の深堀→現場レベルでのCXの改善→次回のリレーショナル調査→・・・・・
と、より具体的なレベルで顧客ロイヤルティを高めるために重要な改善活動のPDCAサイクルが回り始めることとなります。
NPSによる顧客ロイヤルティ管理がさらに進展すると、企業と顧客とのあらゆるコンタクトポイントにおいてトランザクショナル調査を行う環境ができあがり、顧客の持つちょっとした不満が即座に解消されるような、環境変化に素早く対応できる組織・仕組みができあがるのです。
まとめ
以上をまとめますと、
リレーショナル調査は全社的な観点でCX課題を抽出するための調査
トランザクショナル調査は課題となった特定のCXについて、現場レベルで改善策を明らかにするための調査
と言えます。
NPSを活用した顧客ロイヤルティ管理を効率的かつ効果的に行っていく上では、リレーショナル調査とトランザクショナル調査をうまく使い分けてCX改善のPDCAサイクルを回していくことが重要となります。
ではまた次のテーマでお会いしましょう!