なぜ顧客満足度調査だとダメなのか?同じアンケート調査なら顧客満足度調査よりもNPS®をおすすめする理由
ご質問ありがとうございます。NTTコムオンラインの光安がお答えします。
このご質問は、
”顧客満足度調査では高い満足度なのに売上につながらない…”
”改善に取り組んでいるのに結果がでてこない…”
といった悩みをお持ちの方から頂戴することが多いです。
お客さまの満足度を高めることに対して「必要ではない」「大切ではない」という方はいないと思いますが、「満足度を高めても成果につながらない」という疑問の声は多く寄せられます。
顧客満足度調査ではなぜ不十分なのか?その理由と、成果に連動する新しい指標についてお伝えします!
満足と答えていても解約する?!
顧客満足度調査では、”とても満足しているよ!” と答えていても、もっと良いサービスをみつけたときに、”解約します!“ ”他のサービスに乗り換えます!”ということが起きたりします。商品やサービスに対する”現時点の評価”をきいているだけなので、継続したり再購入したりといった”将来の行動”には必ずしもつながらないのです。
解約した顧客の約8割が、直前の顧客満足度調査で「満足」と回答していたという結果もあります。
解約者の回答結果
満足度が高くても継続する分からないとなると、"満足度を高めても業績はあがらないの?" "何のために改善活動をしてるの?"というモヤモヤした気持ちが湧いてきますよね。
実際に、「顧客満足度調査の結果から改善に取り組んでいるけど、目に見えた成果を感じることができず担当者が疲弊してしまっている」というご相談をいただくこともあります。
満足度と業績は必ずしも相関しない
「顧客満足度調査の結果が良くても業績とは直結しない」という事例もあります。
米国のゼネラル・モーターズ(GM)社は、2005年当時、顧客満足度調査会社から数々の賞をもらい大々的に新聞の広告欄に掲載されてました。一方で、同じ新聞の経済面には、「GMの市場シェアが低下、同社の社債が投資不適格に格下げ」といった先行き不安な記事がのっているという矛盾。その数年後、みなさんもご存知のとおり、2009年にGMは経営破綻に至ります。
このように、顧客満足度は高いのに業績が悪化してしまったら、何を信じたらいいの?という気持ちになりますよね。
顧客満足度調査にかわって注目を集める新指標”NPS”
さきほどのGMの例のように、”満足していてもリピート購入や紹介行動に必ずしもつながらない”ということから、顧客の今後の行動を予測できる指標を探す動きが生まれました。
そこで誕生したのが、”Net Promoter Score(ネットプロモータースコア)”です。
NPSは、「企業やブランドに対してどれくらいの愛着や信頼があるか」を数値化し、顧客ロイヤルティを測ることができる指標として注目を集めています。
顧客のロイヤルティを測ることができるということは、つまり、リピート利用や追加購入、クチコミしてくれる度合いを知ることができるということです。
現時点での評価の把握にとどまる満足度とちがって、将来の顧客の行動をとらえることができそうですよね?
NPSをおすすめする理由
顧客満足度調査ではなく、NPS調査をおすすめする理由は、なんといっても、”企業の業績や成長に直結する!”という点です。
実際のデータでみてみましょう! これは、弊社が毎年実施しているNPSベンチマーク調査の結果です。
生命保険会社のNPSと保有契約高の年平均成長率
NPSが高い企業ほど、保有契約高の成長率も高いですね!
”NPSを高めると業績があがる”ということがわかっていると、改善アクションの手ごたえを得られますし、納得感もありますので、ご担当者のモチベーションアップにも繋がります。
まとめ
“顧客満足度調査の結果は良いのに売上が上がらない、成果につながらない” といった悩みをお持ちの方は、業績との相関が高いNPSをぜひ活用してみてください!