NPSを高めることで業績向上や企業成長に期待ができる!業績との関係性についてお答えします!
こんにちは!NTTコムオンラインの光安です。
今回頂いた質問は、
「NPSをあげれば売上もあがるの?」
「NPSをあげると企業の成長につながるの?」です。
NPSと業績との関係性についてお答えします!
推奨者は批判者に比べて購入金額が高い
まず、推奨度と顧客行動についてみてみましょう。弊社が2016年から継続して実施しているNPSベンチマーク調査をみると、推奨者は批判者に比べてポジティブなクチコミ件数が多く年間購入金額も高いという結果がでています。
例えば、通販化粧品業界では、推奨者は批判者に比べて約3.3万円購入金額が高く、クチコミ貢献を含む顧客価値は約2.2倍となっています。同様にネットスーパーでは、推奨者は批判者に対し約5.5倍の顧客価値が出ています。
通販化粧品・ネットスーパー業界における推奨者と批判者の顧客価値
銀行や生命保険など他の業界でも、推奨者が批判者に比べて売上に大きく貢献しているという結果が出ています。顧客ロイヤルティを高める取り組みの成果として、批判者を1人減らし推奨者を1人増やすことができれば、たとえば生命保険業界においては、約10万円のプラスの経済的価値が期待できます。
銀行・生命保険業界における推奨者と批判者の顧客価値
NPSは業績との連動性が高い
次に、企業の業績とNPSに相関がみられるのか、実際のデータで確認してみます。この図は、2021年のNPSベンチマーク調査 生命保険部門でトップとなったソニー生命のNPSと保有契約年換算保険料の関係性をあらわしています。
ソニー生命のNPSは、2018年時点では-43.7であったのに対し、2021年には-32.0と11.7ポイントも向上しています。それと共に、保有契約年換算保険料も右肩あがりで伸びています。このように、NPSをあげると業績指標の1つである年換算保険料も増加するということがわかります。
ソニー生命のNPSと保有契約年換算保険料の関係性
NPSが高い企業は成長率も高い
さらに、NPSと企業成長の関係性もみてみましょう。こちらの図は、2022年の生命保険13社のNPSと、各社における5年間の年平均成長率(CAGR:compound average growth rate 201-2020)の関係性を示しています。NPSが高い企業ほど、保有契約高の年平均成長率が高いことがわかります。
生命保険会社のNPSと保有契約高の年平均成長率
まとめ
今回は、「NPSをあげれば売上もあがるの? NPSをあげると企業の成長につながるの?」というご質問に、NPS調査結果や決算情報から「推奨度と顧客行動との関係性」、「NPSと業績との関係性」、「NPSと企業成長との関係性」の3点からご説明しました。
NPSを高めることで自社の業績向上や企業成長が期待できるということが、おわかりいただけたのではないでしょうか。
以上みてきましたように、NPSは売上や収益性と強い相関をもつ指標として注目されています。自社において批判者を1人減らすことや推奨者を1人増やすことがいくらの価値を生むのか、ぜひ確認してみてください。
NTTコム オンラインでは、NPSと業績との相関や有効性の検証をご支援しております。ご興味のある方は是非お問合せください。