インフルエンサーが利用者の不満投稿をまとめて投稿、拡散、炎上…自社サービスについてのリスク投稿をいち早く検知し、炎上する前に対策を!
こんにちは!NTTコムオンライン ソーシャルリスニング担当です。一気に暑くなってきましたね!まだまだ夏も序盤です。熱中症に気を付けて、水分も沢山摂って過ごしましょう。
今回のnoteでは、インフルエンサーがSNS上に投稿された利用者の不満を取りまとめ、投稿した結果炎上に繋がった事案を見ていきたいと思います。
炎上の概要
2023年3月15日、炎上系のニュースを扱うインフルエンサーが、ある電力会社についての不満が書かれた投稿をまとめて投稿します。
法外な金額の電気代を請求された
カスタマーサービスの電話窓口がなかなか繋がらないため相談できない
解約手続きをしたのに解約されていない
他の大手企業を装って契約させられた
など、誠実な企業であるとは言えない印象を与えるクチコミが並びました。
不満を示すクチコミ投稿自体は2月の中旬ごろから確認されています。インフルエンサーが取り上げる前から、特に請求金額についての不満が見られており、企業側もそれを認識していました。
2月23日には企業が料金や解約の仕組みを説明しましたが、高額な請求自体は改善がなく、返金対応にも差があったために不満投稿が継続します。結果、インフルエンサーが起因となって炎上してしまいました。
当該企業の社長の知人を名乗る人物(自身も当該企業の利用者であった)は、社長とLINEでコンタクトを取った様子を報告。「僕も(高額請求の)被害者」「逃がさないぞ」と強い口調で不満を示した投稿であり、再び本件への注目度が高まりました。
投稿件数
投稿件数をみると、インフルエンサーによる投稿のおよそ一か月前から不満投稿が見られ、企業側が利用者へ本件の説明も行いましたが、インフルエンサーは不満投稿を取りまとめて発信しました。
3月15日のピーク時の言及は約6,000件(RT含)にも及び、その後も定期的に投稿量が増加しています。
また、4月5日には当該企業の社長の知人を名乗るアカウントから批判的な投稿がされ、炎上が長期化した様子が窺えます。
Twitter上の動き
契約者による、該当企業の対応方法の投稿が見られ、拡散されました。
大手企業への契約切り替え方法を詳細に案内する投稿
当該企業の問い合わせ窓口への案内
返金を受ける方法や、消費者センターへ相談した結果
など、インフルエンサーに拡散される前から、利用者同士が情報を共有する動きが目立ちます。
また、利用者同士の情報交換を目的に、「LINEオープンチャット」が利用されました。より匿名性が高くクローズドな場で情報交換がなされたことで、企業側がユーザーの論調を追うことが困難になってしまいました。
炎上を起こさないために
日頃からSNS上のリスク投稿を把握し、迅速に対応しましょう
今回の炎上では
サービスに関する不満投稿が以前より見られていた
企業側が行った対応が利用者にとって不十分なものであった
利用者からの不満投稿がインフルエンサーによって拡散され炎上した
この3点がポイントとなります。ユーザーからの不満の声が大きくなると企業側は対応せざるを得ませんが、対応が不十分であれば、インフルエンサーによる批判の扇動の的となる可能性が高まります。
反対に、対応が十分になされた、誠実な対応をしたという印象を利用客へ与えることができれば、インフルエンサーにそもそも取り上げられないか、取り上げられてもポジティブな論調が含まれることがあります。
SNSでは、特に炎上しやすいテーマがあります。多くの店舗や支社を運営するにあたり、潜在のリスクに気づくことは難しいですが、炎上トレンドを把握することで、リスクの検討や早期発見に繋げることができます。
一度炎上してしまえば、顧客・メディア対応や日々の業務と平行して複数媒体の論調を把握することは困難になります。今回のようにLINEオープンチャットなどのクローズドな場に移行されてしまう前に対策を取りたいところです。
日ごろから不満が顕在化したSNS上の投稿を検知し、自社に対する論調を把握することで、炎上する前に適切な対応を進めましょう。
対応の第一歩は、
「製品・ブランド系キーワード×批判系キーワード」
で、Twitter投稿をリアルタイムに収集し、素早く把握しましょう。どのような批判が多いのか、社内でどのように解決が図れるかを検討し、批判の鎮静化を目指すことで炎上を予防したいですね。
ブランド・サービス系キーワードの例→「ブランド名」や「メニュー名」など。
炎上トレンド系キーワードの例→「契約違反」や「詐欺」など。
今回であれば、上記のようなキーワードを含む投稿を常時監視できれば、問題が顕在化する前に検知できる可能性が高まります。
とはいえ常にTwitterをモニタリングするのは難しいものです。
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ではまた、次回のnoteでお会いしましょう!