2024 MXP Tokyo - Customer Forum 【イベントレポート】
こんにちは、Mixpanel コンサルタント 宮崎です。
今回は、先日行われた Mixpanel カスタマーフォーラム 題して "MXP 2024 in Tokyo" の様子をレポートします。
オープニングセッション:SVPによるグリーティングトーク
カスタマースポットライト:Sansan株式会社による活用事例
パネルディスカッション:カスタマー3社によるトークセッション
プロダクトロードマップ:2024 新機能紹介
オープニングセッション:SVPによるグリーティングトーク
Mixpanel SVP (Sales vice president), Amy Hsuan さんによるオープニングセッション。
Mixpanel は、Product for Everyone という標語を掲げ、「世界がデータから学ぶことを支援したい」を体現することを目指しくていくという話。
Mixpanel はプロダクトを利用するユーザーの行動を可視化し、データからインサイトを誰でも簡単に得ることで、意思決定の支援することを可能としてくれます。
そのあと、Japan Business Lead を務めている松本さんからも日本マーケットにおけるアクティビティなどの紹介も。
ここ最近では、Mixpanelならでは各業界のプロダクトデータを収集し分析したベンチマークレポートを数年ぶりに紹介したこと、数々のmeet-upイベントを開催、ゲスト登壇するなどしてプロダクト分析とプロダクトグロースの重要性を広める活動の話などがありました。
そのイベントの1つ、表参道にてベンチマークレポート(英語)を紹介する meet-upにもNTTコムオンラインも共催としてお手伝いした縁で、もしレポートについて説明を聞いてみたいと思われたらぜひお問い合わせください!
カスタマーストーリー:Sansan株式会社
次のコンテンツ、Mixpanel ユーザーとして、Sansan株式会社にご登壇いただきました。Mixpanel を導入したのは、なんと2014年から。(日本企業では先駆者ともいえる時期)
すでにユーザー数は社内で150人を超え、30チーム以上で利用しているとのこと。とても多くの方に利用いただいていました。
活用事例は主に2つ、”メール配信対象者の抽出” と ”プロダクト改善箇所の分析” とMixpanelの王道ともいえる例を語っていただきました。
具体的な話はぜひ、こちらのイベントで聞いてみてください!
パネルディスカッション
今回の趣向としてプロダクトマネージャー以外の担当者、長く導入していただいいてるユーザーさまと最近導入のあったユーザーさまなど立場や導入状況を踏まえて、ご登壇いただいた。引き続きSansan株式会社、コネヒト株式会社、CPAエクセレントパートナーズ株式会社、3社の方が登壇。
いくつかのテーマについてコメントがあり、特に印象に残ったお話を紹介。
Q. プロダクトのデータそのものをどう活用しているか?
「マーケティング分析として、どこから訪問したのかというユーザーの流入データの把握、そこから適切な流入元の改善につなげている」
「実はおおまかなデバイス別の訪問やPV数などはGA4を使っているものの、ユーザーがどうアクティブに動いているのか、講座の視聴完了率や学習の挫折していまっているタイミングやどの講座で離脱しているかといったことを確認するなどをしている」
印象的だったのは、ユーザー行動を分析はMixpanelを利用し、基本的な指標はGAというように、使い分けていること。
Mixpanel は、GA4で確認できるようなレポートは基本的に全てカバーしますが、使い慣れていたり、無料で利用できることから予備で持っておくという使い分けがあるという点がよくわかります。
Q. どうやってデータカルチャーを築いているか?
「社内メンバーでは、なかなかデータを取り扱うというのは、ハードルを高く感じたり、難しいと感じる方が多い」という声が多い中、社内で勉強会を開催!初心者向けの講座ではクイズ形式にするなど、プロダクトを使うユーザー知るためにも、どうMixpanelを使って、ユーザーを知るかを大切にしていると感じました。最も印象的であったのは、「データはこわくない!」という言葉。この魔法の言葉でなんとなくの苦手意識を無くして、データ分析がとっつきやすくなると感じました。
プロダクトロードマップ
実はすでに出ている機能を含め、2023年後半から最近の Mixpanel は新機能が目白押し!
セッションでは、主に2つの機能についてフォーカスし紹介しました。
■Warehouse
簡単に言うと、ETLを必要とせずに、BigQuery や Snowflake といったウェアハウスからデータを取り込めてしまう機能。例えば、一部の重要なコンバージョンデータ(購入や登録イベント、またそれらのイベントに紐づく購入金額や購入したもの、登録時のプランやトライアルなのかどうかなど)は、外部サーバー側で管理しているなどでユーザージャーニーに基づいて分析しようにも、データの分断が起きてしまっている、、これらを Mixpanel 上で解決することができます。
■Session Reply
デジタル分析界隈では、わりと前からあるソリューション機能なのですが、Mixpanel にも追加実装されることに。ランダムに取得したユーザーセッションにおいて、ブラウザ上でどのような動きをしていたのか?マウスジェスチャー、スクロール、入力といった動きをリプレイ動画として確認ができます。Mixpanel に実装されることによって、得意とするファネルチャートの分析から、離脱したポイントにおいてユーザーが具体的にどんな行動をして離脱したのか?もしくは、スムーズに意図した導線に沿って行動しているかが一目瞭然でわかるようになり、UI改善に役立つこと間違いないと思います。
Session Reply 紹介記事(英語)
https://mixpanel.com/blog/session-replay-qualitative-insights-mixpanel/
まとめ、ネットワーキングセッション編
さて、最後にはネットワーキングの時間があり、特に皆さんが気にされているポイントを3つにまとめました。
AIへの期待
ウェアハウスの活用法
Mixpanel の日本語化(ローカライズ化)
まず、AIについて。分析結果をAIで自動で作り出してくれることは良いのですが、その先にある「改善するための示唆やインサイト」といったことまで出してくれると、人間はそのオプションから判断をするという使い方。確かにとても生産性の高まる使い方だと思う一方、まだそのような使い方はできずにおり、こっそりとMixpanel 社のメンバーにも聞いてみたところ、ををk AI と呼ばれるAI機能をどんどん使って学習させてくれ!逆に頼まれてしまいました(笑)
次にウェアハウスの活用法、例えば分析ツールの導入時に全てのイベントやプロパティ情報を整理して実装することは、リソースやスケジュールなどの都合で難しいという場面もあります。他にも、ユーザー属性情報がある会員情報やアカウント情報は、外部DBにあるパターンもあります。これらをwarehouse 機能を使うことで、すでにあるデータを使って分析・可視化するというBIのような使い方もできるということになるよね、という話も出ていました。実際、海外でwarehouseを使っている方では、GA4データをBigQueryにため込んでいるので、それをMixpanelを流して分析するという方法も出てきています。
日本語化は、日本市場においてはやはり求められる機能だと痛感しました。やはり海外製品の最初のとっつきやすさとしては、なるべくローカライズ化されていると、使ってもらいやすいという意見が多く出ていました。
■最後に
イベントを通してのハイライトは、やはり参加いただいた方同士のお話で、特にベンダー側からするととても参考になる話ばかりでした。デジタルプロダクトのデータ分析は、Google Analytics をはじめとする分析ツールがひろまったことでマーケティングより分析が当たり前になりましたが、プロダクトマネージャー以外の方にもその意識が少しずつ出てきていると感じました。プロダクト分析は、コンバージョン後のユーザーの動きを理解することで、LTVの最大化、プロダクト体験の向上が今後も重要なテーマとして各お客様のビジネスをサポートしていきたいと考えています。
お知らせ
プロダクト分析の考え方、KPI設定について悩んでいる、GA4を使って自社サイトの分析に行き詰っている、プロダクトの分析軸が決まらない、などにお応えするワークショップを企画中です。
ぜひ、当てはまる方は一度のぞいてみてください!
https://www.nttcoms.com/service/mixpanel/seminar/20240925/