
SNSの影響力が増大、オールドメディアに匹敵する情報源として選挙戦を左右
~SNSを意識した発信で、信頼の形成に努めましょう~
こんにちは!NTTコム オンライン ソーシャルリスニング担当です。
今回のnoteでは、先日投開票が行われた兵庫県知事選に関するSNSへの投稿をみてゆきたいと思います。オールドメディアとSNSの影響力のバランスが可視化された選挙戦でした。
概要
2024年9月30日、当時の兵庫県知事がパワハラ疑惑により解任されました。その後、10月31日に知事選挙が告示されると、テレビや新聞などではパワハラ疑惑への追及が激化する一方、SNS上では前知事を応援するムーブメントが起こりました。応援する人々の中には、マスコミの偏向報道への不安感などを示すユーザーが多数おり、前知事を偏向報道の被害者と見る向きもありました。
11月10日を過ぎると、様々なインフルエンサーが前知事を応援すると表明し、同時にマスコミを批判しました。前知事の政策や発信が拡散され、無党派層が前知事の支持へ動いた様子が見られました。
11月17日の投開票により、前知事が当選。各社の出口調査では約3割がSNSを情報源※とし、その多くは前知事へ投票したと回答するなど、SNSの影響力の大きさが浮き彫りとなりました。
※NHKニュース
斎藤元彦知事 SNS選挙 拡散した理由は?投稿を分析 兵庫県知事選挙で何が?テレビ・新聞よりYouTube・SNS? | NHK | IT・ネット
最終閲覧日:2025年2月3日
投稿量の推移
投稿量の推移を見てみると、投開票日が近くなるにつれ、インフルエンサーの影響力により一般ユーザーからのポジティブな言及が増加、特に投開票日前日の11/16には言及が20万件ちかくに上るなど、支持者の応援や支持表明、投票の呼び掛けが積極的に行われたことがわかります。

オールドメディアと違い、自身の発信が選挙戦に直接影響する様子がわかりやすいことから、支持者の熱狂が投稿量に現れたと言えます。
SNS上の論調--前知事の支持を表明した人々--
この事例について、各ユーザー層が支持を表明するまでに、以下の動きが見られました。
知事選挙の告示された10/31ごろ
オールドメディアは知事のパワハラ疑惑などを報道。批判を強めた。
SNS上では、結論の出ていないパワハラ疑惑のみを報道、一方的に非難するメディアへの不信感から前知事の支持を表明するアカウントが増え始める。
知事選中盤 11/10ごろ
オールドメディアは引きつづきパワハラ疑惑などを報道。政策の報道の少なさが目立った。
SNS上では複数のインフルエンサーが支持を表明し始める。政策を周知する投稿が拡散された。
また、対抗馬とされた候補のネガティブ情報やデマ投稿が拡散され、アカウント凍結などの被害があった。
選挙戦終盤 11/15~投開票日 11/17まで
オールドメディアはパワハラ疑惑や当選予想を中心に報道。
SNS上ではインフルエンサーの前知事への支持に影響された無党派層や一般ユーザーの言及が増加。
この動きを見てみると、オールドメディアが一部の情報しか発信しないとする「偏向報道」への不信感に加え、SNS上では真偽に関わらず様々な情報が得られる状況が重なり、前知事への支持が大きなムーブメントになったと推察できます。また、前知事に有利な情報の拡散は、インフルエンサーの発信が大きく影響しました。候補者を決めかねている層に対し、効果的に届いたと言ってよいでしょう。
一般ユーザーに加え、インフルエンサーの論調も鍵に
今回の事例では、
オールドメディアへの信頼性の低下が見られた結果、SNS上の情報が重視された
全国各地のインフルエンサーが前知事についてポジティブな情報を発信した
前知事側が発信する際、SNS上でどう受け取られるかを意識できた
上記3点がポイントとなります。
SNSは新しいメディアとして捉えられていますが、すでに世論への影響は大きなものとなっており、また従来のメディアと同じ発信方法では正しい情報を伝達することができない場合もあります。どのように発信すれば企業を守れるか、より広範囲に正しい情報を伝えられるかは、ユーザーの動きを日ごろから捉え、観察する必要があります。
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ではまた、次回のnoteでお会いしましょう!